2001.09.01

今日のキャプテンとの会話の中で判明したこと・・・・・。
どうやら私のHP、ダイアリーを頻繁に見ているらしいのだ!
ぬぁにー!
まっ、まずい!
偉そうなことをいっぱい書いているから、読まれていると知ると、とてつもなく恥ずかしい。

セミを手で取るためにジャンプして足を薄利骨折したとき、
会社のスケジュール担当者に何と言おうか迷ったことについても知っていたぁー!
でも、グット・ニュースだったのは、みんなもしている、という情報をゲットできたこと。
例えば、今日のキャプテンは以前バイクに乗っていてコケて、足をケガして包帯グルグル巻きになったとき、
「転んだ」、とだけしか言わなかったとか。
私の同期は、札幌に住んでいたとき、
冬、氷でツルツルになった道を歩いてコンビニに行く途中、コケて腕を骨折したのだが、
それを言うのがまずかったわけではなく、恥ずかしかったので、会社には、「スノボーでやった」、と言っていた。

羽田勤務だったうちのお偉いさんは、家が近かったのでママチャリで通勤していた。
ある日、J社のスチュワーデスが乗る(通勤)タクシーに、お偉いさんは通勤途中引かれてしまった。(爆)
社員はみな大笑いだったが、会社は面子が立たない、みたいに考え、これを重要視した。
で、業務連絡が出た。
「通勤にママチャリを使わないように」 ・・・・・・。
そっかぁー、J 社の CA がタクシー通勤で、
うちのお偉いさんがママチャリで通勤していたのでは、格好が悪過ぎるのだろう。

「ママチャリ禁止令」が出て以来、自分がやった些細な事故で、社員全員に迷惑がかかっては申し訳ない。
例えば、ジョギングしていて薄利骨折 ⇒ 「ジョギング禁止令」
バイクでコケてケガして ⇒ 「バイク禁止令」
休日に外を歩いていて、滑って転んで ⇒ 「休日外出禁止令」
だから、みんなウソつくのかなぁ?

パイロットという仕事、意外と面倒な部分もある。
もし空港内を歩いているパイロットがヒザにグルグル巻きの包帯をしていたり、松葉杖をついていたら、
そしてそのパイロットが自分が乗る便の搭乗ゲートに入っていったら・・・・・・。
キャンセル客が続出するかもしれないではないか!
だから、休みの日に思いっきり羽目をはずして遊ぶことができない、というデメリットがあるのだ。



2001.09.02

女満別から関空へは FL260 で向かうことにした。
夏には見ないジェット気流が日本の上空にあり、高高度は向かい風が強いのは分かっていた。
高度は高いほど燃費は良いのだが、関空へ定刻に到着するためには向かい風が弱く、
無風状態でもより速度の出る高度が良いと判断したのだ。
その高度が 26,000ft 付近だ。

函館に近づくと、聞き慣れた便名が無線で聞こえた。
あれってどこ行きだったっけ・・・・・?
フライトバックから時刻表を引っ張り出して便名を調べる。
関空行きのハイテク・ジャンボだ。
どこに居るのか?と思えば、我々の前方20kmのところにいるではないか。
ジャンボの方がエアバスより巡航速度が速いのだが、航路も同じ、行き先も同じでは、勝ち目はない。
関空着で負けるのは悔しいが、ジャンボはマッハ0.84程度で飛んでいるに決まっている。
私達はマッハ0.79だ。
だが、ジャンボが飛んでいるのは FL350で、私達の飛んでいる高度より向かい風は時速100km程は速いはずだ。
いつもならA320は後方から接近してくるジャンボに楽々と抜かれてしまうのだが、
ひょっとすると今日は追い抜くことができるかもしれない!

女満別 → 関空 は路線が長すぎて上空で疲れてしまうのだが、
今日のように「追い抜く」という目標と楽しみができると、時間の経過が短く感じるものだ。
ジーッと前方のジャンボを見ていると、少しずつ接近しているように見える。
「追いついてきてますよね?」
ああ、追いついてる、追いついてる♪」(キャプテン)
キャプテンも嬉しそうだ。
ふっ、ふっ、ふっ。
コックピットに座っていて、自分の乗っている飛行機の下や上から
他の飛行機が追い越していくのって、気分悪いんだよなぁ。
いつも抜かれてばかりのA320に乗っていてもそうなのだから、
きっと滅多に抜かれることのない速度の速いジャンボがこんな小型機に抜かれて、悔しがっているに違いない・・・・・。
なーんて、心の狭いこと言っているのは私ぐらいなものだろうか?

佐渡の上空に到達するころまでには、完全にジャンボを追い越していた。
イェーイ! ピース、ピース!
やはり嬉しい。

関空は Visual Approach 24 だった。
滑走路を目視して降りるのだが、我々が滑走路から20km程度の場所、
高度 2,000ft で着陸まであと5分程度、というとき、
さっきのジャンボは 10,000ft から 7,000ft まで降下する許可を管制官にもらっていた。
これは、我々よりうーんと後方であることを意味する。
もしジャンボより後のアプローチだったら、きっと定刻には到着できていなかっただろう。
FL260 で飛んで良かった♪



2001.09.03

高知 → 伊丹 の初便に乗務するため飛行機へ向かった。
外部点検をしながら機体の周りを歩き始めると、整備さんが左の翼の付け根辺りで何かをしている。
何だろう?
近づいてみると、どうも手動のポンプらしきものを動かしている。
機体の外部パネルが開けられ、細長いパイプと長い棒が取り付けられてあった。
パイプの先をたどると管は四角い缶に差し込んであり、その缶は3輪車の後部荷台に載せてあった。
整備さんは駐機所内を移動するとき、自転車で後輪が2つついている3輪車に乗っている。
2つの車輪の間には大きなカゴがとりつけてあるのだが、こういう時にものを運ぶために、普通の自転車ではなく、
わざわざ3輪車に乗っているだ、と今朝初めて知った。

長い棒のようなハンドルは、やはり手動のポンプだったようで、
油圧系統用の滑油(ハイドロ)を満タンにしているようだった。
右の翼の付け根の同じ位置にも、同じパネルがあって開いており、2か所から滑油を注入しているのだろう。
私が外部点検をしている間中、ずっとポンプをシュコシュコ動かしていた。
きっと2か所とも同じ作業をしなくてはならなかったのだろう。
意外と力が必要なようだ。
早朝から力仕事ご苦労さまです。
ハイテク機に人力ポンプとは何か滑稽に見えた。



2001.09.05

インスタント・コーヒーといえば、
独身時代に自炊を始めて以来ずっとネスカフェのエクセラ(250g)を飲んでいる。
待っていればこの250g入りが698円で買えることがたまにある。
私はチラシで「698円」を見ると底値と判断し買いだめすることにしている。
(うちの実家の母によると、底値は598円らしいのだが、私は未だに見たことがない。)
だが、大抵はお一人様1点限り、となっているため、スーパーと自宅を何度も往復するのだ。
過去に最高6回ピストンしたことがある。
後々考えてみれば、単に大きなカバンを持っていって、違うレジを通れば、
何度も行き来する必要はなかったのであろう。

かなり以前、エクセラを買いだめしてから、ここのところずっと安売りがなかった。
在庫が底を尽き、仕方なくネスカフェとは別の安いインスタント・コーヒーを買った。
でも味はやっぱりネスカフェが良いのだ。
妻に言わせると、私がプロテインを飲むときに入れるコーヒーの量が多すぎるのだそうだ。
確かに一度に400ccもの牛乳に混ぜて、大さじ2杯も使うこともあるから、当たっている。
ちなみに、我が家では私一人で1リットル入りの牛乳を1日1本以上飲んでしまう・・・・・。

ついに広告を発見!
「エクセラ250g入り、798円」
これは底値ではない、が、仕方ない。
それにお一人様2点まで、とある。
「エクセラ買いに行ってくるわ。」(妻)
「おいおい、一人で行ってどーすんだよ? 2人で一緒に行けば一度に4本買えるよ♪
 このスーパー、場所どこだか分かる?」
「知らなーい。」(妻)
地図で住所を見ながら場所を確認。
車で行ってもいいけど、そうすると何十本も積めるだけ買ってしまいそうだな・・・・・。
バイクで行くか?
タンクバックに4本なら入るだろう。(タンクバック=バイクにくっつけるカバン)

ルン、ルン、ルン。
いやー、待ってりゃかならずエクセラって安売りするんだよなぁ。
今日はついてるぜ!
でも売り切れてたらどうしよう?
以前、仕事終わってから午後に出かけてって、売り切れてたことあったなぁ。
あんときはかなりショックだったなぁ・・・・。
そんなことを考えていると、知らず知らずのうちに心があせり、バイクのスピードが除々に上がっていく。
いかん、いかん。
安全運転、安全運転。

スーパーを見つけると、沢山車が並んでいるではないかぁ!
これはひょっとして、売り切れかぁ!!
「急げぇ〜!」と妻に声をかけ、ダッシュ。
妻は店員に場所を聞き、私は通路をくまなく探しながら走る。
あったぜぇー!
な〜んだ、こんなに積んであるじゃん。
このエクセラのビンにくっついてる箱はなんだ?
シェイカーか・・・・。
うちはいっぱいあるんだよな、シェイカー。
4本買ったら、4つもついてくるんだろ?
かさばるし、こんなのいらないから、もっと安くしてくれればいいのに。
いつもなら698円で買うところを、今日は798円だから、このシェーカー1つにつき100円かぁ。
いらないものに、お金払うなんて、もったいないなぁ。
それに、こんなでっかい箱がついてたら、タンクバックに2本しか入んないじゃん。

妻と2本ずつ合計4本ゲット。
レジを通ってバイクに戻ると、妻がボソッと言った。
「最近、エクセラ安売りなかったね。 この前実家で余ってたらもらってこようと思ったのに、
実家近辺のスーパーでも最近は安売りがないらしくて、反対に『あんたんとこないの?』って聞かれたよ。」
そーいうことなら、実家に買って帰れば喜ぶんでねーの?
よし、追加!
あと2本買っといでよ。
「おー、並ぶの別のレジな。」
私がタンクバックになんとか4本ねじ込んでいる間に、妻はさらに2本買い増しに行った。
結局6本も買ってしまった。

家に帰り、さっそくシェイカーを使ってみた。
使いにくい・・・・・。 
6つとも燃えないゴミへ直行。
プラスチック製だから石油使って作って、いっぱい二酸化炭素出したんだろうな・・・・・。

目玉商品だけ買うとスーパーは全然もうからない。
この不況時、ごめんなさーい!



2001.09.06

なんとぉっ! 今日でダイアリー1周年ですね♪ みなさん、ご愛読、どうもありがとうございます。
昨年の今ごろのアクセスカウンターは1000弱でしたが、今では3万を突破しました。
頑張って続けてきた甲斐がありました。
書きたいことを好き勝手、書きまくっていますが、今後ともよろしくお願いします!



2001.09.08

昨日は千歳、中標津へ、今日は中標津と羽田への着陸のフライトを担当した。

現在千歳の ILS 19R と中標津の ILS 08 が停波で使用できないのだが、
天候が良くなく VOR Approach では Just Minimum に近い状況のときもあった。
天候があまり良くない場合、大抵はキャプテンが操縦するのだが、
滅多にない機会に操縦させてもらえてとても勉強になった。

ILS であれば、決められた電波に乗ってオートパイロットを使えば何てことない。
VOR Approach は頭の中で高度、速度等を計算しながら操縦しなくてはならない。
キャプテンがやっているのを見ているだけだと、自分にも出来そうな気がしてしまうのだが、
実際にやってみるとこれがなかなか難しい。
きっと事前の勉強不足もあるのだろうが・・・・・。

昨日は、フライトが終わってから疑問に感じたことを、すぐに飛行機のマニュアルを調べて、
そこに書かれてある規程を考慮しつつ、あの時、自分はどうすれば良かったのか?自分なりに考えてみた。
丁度フライト後は札幌→羽田に便乗で乗っていたので、時間があったのだ。(かなりの部分、爆睡)
そして、今日また同じキャプテンだったので、色々と根掘りは掘り質問した。
自分の足りな過ぎる知識と、浅はかな判断に冷や汗をかきながら、でもとても勉強になった、ように思う。



2001.09.09

私が東京へ仕事で泊まりに行っている間、妻は実家に帰ったようだった。
カバンが大きくなりすぎた、とかで、コーヒーを持って帰るのは次回にしたようだった。(9月5日を先に読んで下さい)
実家にもどって棚を見ると、なんとっ、そこには250g入りのエクセラが2本あったのだぁ!
お母さん、どうしたのこのエクセラ?!」(妻)
ああ、あんた持って帰る? つい先日、1本598円で買ったんよ♪」(義母)
ガビ〜〜〜〜ン!!(話を聞いた私だけではなく、妻もそう感じたらしい・・・・)

クッソー! 私は1本798円の200円高で6本も買ってしまとぁ〜〜であ−ないくぁ−−−!!(半狂乱)
200円 × 6 = 1200円!! 号(┳◇┳)泣
妻が言った。
いつもはスプーン1杯使ってるけど(カップ1に対し)、これからはスプーン半分にしよっか?



2001.09.10

昨日は朝からなんともなかったのに、
最後の便に乗務している途中からツバを飲みこむのもツライほどのどが痛くなってきた。
おかしいなぁ。
こんなに急にカゼは移るものだろうか?
仕事を終え帰宅した頃には、おしゃべりな私が声を出したくないほど痛くなっていた。
まさか、ほんもののカゼかなぁ?
ゴホゴホしてるひとも近くに居なかったし・・・・・。
仮にひどいカゼをひいているキャプテンと何時間も、2、3日連続でコックピットに一緒に居てもカゼが移らない私。

急激に電池を消耗したおもちゃのように、寝る前になってヒューンとテンションが下がっていくのが分かった。
あっ、マズッ、これって、ひょっとして熱が出るのかな?
早く寝よう。
私はカゼやインフルエンザには強いのだが、疲れや寝不足が貯まると急に熱が出ることがある。
その熱は大抵24時間以内に治り、元のフルパワーに戻る。

9時半に就寝。
夜中の2時頃トイレで目が覚めた。
立ちあがってトイレまで行き、ベッドに戻ると寒気がした。
そこから一気に気分が悪くなり、厚手の布団と毛布を出してくるまったが震えが止まらない。
バファリンを飲み、しばらくして熱を測ると38℃を超えていた。
布団にくるまっても寝つけない。
1〜2時間経って、寒気が治まり汗が噴出してきた。
おっ、もう治るのか?
今度はどんどん暑くなり、毛布をはがし、布団をはがし、服を着替えて寝た。

朝には頭がクラクラしていたが、気分はまずまず。
体温を測ってみると36.3℃!
のどの痛みもとれてはいたが、今日はウエイト・トレーニングはOFFにしよう。
それにしても今回の熱は何だったんだろう?
きっと、技能審査に向けて勉強し過ぎて疲れてたに違いない♪
んーなわけないわな・・・・・。
あー勉強、勉強。
ツライなぁ。



2001.09.11

昨日は夕方、日が沈む頃、家の外は一面オレンジ色だった。
まるで自分はサングラスをかけているのではなかろうか?と疑ってしまう程の光だった。
とても目がチカチカしたが、外に出てみると本当に一面オレンジ!!
東の空には虹が2本きれいに見えた。
低空の雲がとても早い速度で北から南に流れていた。

今日は関西は台風が過ぎ、いい天気だ。
さぁー、今日はスタンバイだぁー。
そろそろ技能審査に向けて真面目に勉強するぞー!

10:30に会社につくと、地上スタッフが集まり何か相談事をしている。
近畿は台風が過ぎたけど、関東から東北にかけてはひどいんだろうし、
(全くニュースを見ないで出社しているため状況が把握できていない)
まさか、スタンバイ稼動になったりして・・・・・。

「こんにちわー。 ひょっとして稼動っすかぁー?」
冗談っぽく笑顔で聞くと、意味深な表情でいっせいに地上スタッフが振り返った。
ありゃりゃ、マジかいな?
本当に稼動するってか?
羽田の天気をコンピューターでチェック。

 0137/11 RJTT 110137Z 14051G69KT 1800 R16L/0650V1300N R22/0900V1700D +SHRA
          BKN007 BKN020CB 24/23 Q0972 RMK 5CU007 7CB020 A2873 CB OHD MOV NE P/FR
 RJTT(羽田空港) 10:37の天気
  Wind 140 degrees 51 knots gusting 69knots, visibility 1800m, (風速時速92km、最大風速時速124km)
  RVR Runway16L between 650m and 1300m no change,
  RVR Runway22 between 900m and 1700m downward,
  heavy showers of rain, broken 700ft cumulus, broken 2000ft cumulonimbus,
  temperature 24, dew point 23, QNH 28.73 inches.
  Remarks, cumulonimbus overhead moving northeast,
  pressure falling rapidly.


ガーン、ガーン、ガーン、ガーン! ガビーン! もう、ダメ、ダメ、ダメ、ダメ、ダメ、ダメ、ダッメェー!!
ウッソー!
マッジっすかぁー!
これじゃあ降りれっこないって。
無理無理。
もう止めよーよ。
降りれてもきっとおっかないんだろうなぁ。

いつものブースにこもり、パソコンを立ち上げ、勉強&ノート作りに励む私。
せめてフライトが確定するまでは勉強しとかんと。

しばらくすると、○○キャプテンがブースに入ってきた。
なおちゃーん、見たよ、HP。」(キャプテン)
(うわぁー、ヤベー。 何か余計なこと書いちゃったっけなぁ? 恥ずかしいなぁ。)
「えー、何をですか?」
6000円、取られたんだってぇー?」(キャプテン) (2001.06.09 参照)
「そーですよー! ○○さん、知ってたんですか? 土日はバイク通行止めって。」
知ってたよぉ♪ イヤー、ごめん、ごめん。 言わなかったっけ?」(キャプテン)
彼がまさに湖一周のツーリング・コースを教えてくれた張本人だ。
せっかく忘れかけていたのに・・・・・。

地上スタッフに再び話し掛けて、今後の私の運命について聞いてみた。
どうやら、羽田−大館能代(447、448便)を飛んで欲しいようだった。
もちろんまだ確定ではなく、検討中とのこと。
事情を聞くと、台風で羽田の便が乱れており、448便の到着が大幅に遅れそうなのだそうだ。
447、448便担当のキャプテンは良いのだが、副操縦士は次の日のスケジュールとの兼ね合いで、
448便の羽田到着が19:00を過ぎると明日の始めの便の乗務に影響が出てしまう。
448便の到着は定刻が16:50だ。
ということは、1時間程度の遅れならなんとかなるわけだ。
今日一緒にスタンバイをしていたキャプテンは自分は稼動しないことが分かり、
それまで険しかった表情が、一転明るくなった。
なんだ、オレ関係ないんじゃ〜ん♪

そんなわけで、私の勤務は、10:30〜16:00のスタンバイだったのが、
10:30〜13:55までスタンバイ
13:55〜15:00 伊丹から羽田にANA28便で移動
447、448便を乗務
19:55〜21:10 羽田から関空にANA149便で移動
帰宅はおよそ 23:00
に変更される可能性が出てきた。
これはツライ・・・・。

13:55を過ぎた。
「もうANA28便には乗れないので、稼動なしですよね?」
いえ、まだ間に合う便はJALでもJASでもあるんで。」(地上スタッフ)
号(┳◇┳)泣

14:20現在の天候を調べる。

羽田 14:17
  22017G30KT 8000 -SHRA FEW015 BKN035 FEW035CB 26/24 Q0991 RERA
  RMK 1CU015 6CU035 2CB035 A2929 CB 6KM NE MOV NE
おっ、良くなってきてるじゃん!

大館能代 14:18
  04009KT 010V080 3500 +SHRA BR FEW003 BKN010 BKN035 21/19 Q10000
  RMK 1ST003 5ST010 7CU035 A2956 RI++
う〜ん、まずまずってか。
これなら降りれる。

そして代替飛行場のチェック。(万が一大館能代に着陸できず、ダイバートする場合に降りる飛行場)
ギえぇー!!
旭川と名古屋ー!!
もうっ、冗談っじゃないっすー!!

15:00。
恐る恐るスタッフに聞いた。
「僕の運命はどうなったのでしょうか?」
あっ、OKですよ。 なんとか稼動しないでいけそうです。
あー、良かった♪
でも、何で分かったていたのなら、すぐに教えてくれなかったんだろう。
こんなに心配してたのにー。
まっ、結果オーライだぜ。
ラッキー♪

ブースを離れふらふら歩いていると、上司が私のHPのアドレスをゲットしたんだぁ、と言ってきた。
このひとは、以前、札幌勤務時に一緒だったのでよく知っている。
それでもHPを読まれるのは恥ずかしい・・・・・。
今度はブースに別の上司がやってきた。
HPのアドレス教えてぇー♪
この上司、もっと偉い人にも私のHPを教えているではないかぁぁぁぁぁーーー!!!
そういえば、この間、同期が言ってたなぁ。
福岡の偉い人も読んでるって。
そろそろHP閉鎖の業務命令が出る頃かもなぁ・・・・・。



2001.09.15

年一回の技能審査がやっと終わった。
9月のスケジュールが出た8月の後半から技能審査まで、ずーとソワソワしていた。
その間ずっと勉強しているわけではないのだが、やはりどことなく不安で落ちつかない。
約3週間待ったが、長かった。

審査はシミュレーターで 7:00am から行われる朝一のパターン。
その1時間前 6:00am が通常の Show Up Time だが、審査官の好意で 6:30am から、ということになった。
5時起きの日は朝の数十分は貴重だ。
Show Up が30分も遅くなり大喜びしていたのだが、
昨日は眠くて19:30 に寝たせいか、午前 2:00 に目が覚めてしまい、それっきり。
シミュレーター内は暗く、計器はコンピューターのCRTだし、外の景色を映し出す画像もチカチカして目が疲れる。
そんな中、合計約4時間も座って色々な計器類を凝視するわけだから、寝不足だとたまらないのだ。
2:00am ではコンビニに朝刊もないし、かといって最後の勉強をする気にもならない。
結局ボーッと3時間半過ごしてしまった。

審査は・・・・・・、まずまずだったとだけ言っておこう。
口頭試問が最初にあり、穴があったら入りたいような気分になった、などと正直には書けないし・・・・。
フライトそのものは良かった、と書きたいところだが、ん〜、まっ、OKでしょう。

やっと気持ちが開放された、と言いたいところだが、次は12月〜1月にかけて別の審査がある。
あと3か月あるのだが、気が重い。
今日一緒だったキャプテンは、路線審査が10日後だという。
大変だ。



2001.09.16

日中、雲が出てきて比較的涼しかったのでウォーキングへ行った。
いつもの通り道上にいる野良ネコや飼い猫、飼い犬にいらぬちょっかいを出しながら。
と、向こうから日傘をさしたおばあちゃんが歩いてきた。
あれっ?
あのひと知ってる。
見たことあるけど、どこで見たんだろう?
おばあちゃんが通り過ぎてしばらくしてから思い出した!
例の病院まで車に乗せていってあげたひとだったのだ。(2001.06.02 参照)
久しぶりに会ったが元気そうでなにより。
ちょっとだけ幸せになった瞬間だった。



2001.09.18

朝一の松山発関空行きは定刻 08:05 発。
乗客数は約150名程度であることは、乗務前にディスパッチャーから聞いて知っていた。
満席に近いときはX-線検査場が込み、お客さんが全員通過するまでに時間がかかり、出発が遅れることがある。
今日もそんなことを心配しながらターミナルから長い通路を通り、飛行機の扉まで続く PPB(Passenger Boarding Bridge)を
順調に流れていくお客さん達を眺めていた。

そろそろ出発時間だし、ぼちぼちお客さんの流れも途絶えて、誰もゲートを通過してこないのがコックピットから見て分かる。
カンパニーを無線で呼び、全員搭乗し終わったかを確認し、最終的な飛行機の総重量等のデータを送ってもらう。
すると、どうやらお客さんをあと1人待ちだそうで、まだ最終的な総重量のデータは出ていないようだった。
何してるのかなぁ?
どっかに行っちゃったのかなぁ?
まもなく定刻の 08:05。

しばらくしてカンパニーに無線で呼び出された。
最後のお客さんは、X-線で引っかかっているようです。 もうしばらくお待ちください。
待つこと数分。
再びカンパニーに呼ばれた。
今、通過しました。 機内持込のカバンの中から何かの音がしていたようで、それでチェックに時間がかかったようです。
 お待たせしました。 ファイナル・ウェイト、お送りします。 ・・・・・・。


キャプテンと思わず顔を見合わせた。
もしかして、それって時限爆弾かと思ったのかな?
今時、カチカチ音のするアナログの時限装置を使った爆弾があるのかな?
ひょっとすると、それはカモフラージュで、
実はもう1つ音のしないデジタル時計に連動した爆弾でも隠し持ってるんじゃないか?
ダミーをチェックさせておいて、実は別のものが本物、なんてことないよな?
そういえば、新聞に19人、テロ組織の人達が日本に入国したようなこと、書いてあったよな?
きっと、X-線で警備している人達も、相当神経を使っているんだろうな?
大変だよなぁ。
そんな会話をしている私達も、かなり神経質になっている。

なんとか松山を2分遅れの 08:07 に出発した。

松山 → 関空 → 女満別 → 関空 → 高知 とやっと高知まで戻ってきた。
高知は南風で Visual Approach Runway 14。
今日は気温が上がったせいか地上は若干モヤっており、黄色がかって光っていたため上空から空港は見えにくかった。
それでも高知へはよく行くので、海岸線に対してどこが空港かすぐに分かる。
私達に 「Clear for Visual Approach Runway14」 の進入許可が下りてすぐ、後ろの飛行機にも私達に続いて進入許可が下りた。
全日空機だ。
どれどれ、どこにいるんだ?
TCAS を使って後続機の位置を確かめた。
約15km離れている。
これだけ離れていれば、私達が通常のアプローチ通りの減速をしても管制間隔が詰まることはないだろう。
空港を左に見ながらいつも通る Downwind、Base を飛び、さらに左旋回して Final に乗った。
あっちゃー、飛行機を 2機も待たせてしまった。
離陸機が2機、滑走路の手前で私達が降りるのを待っていた。
滑走路に近づくにつれ、2機目の飛行機が見慣れない形であることに気がついた。
んっ?
あれっ・・・・?
おっ! ロシアの飛行機じゃん。
機体にロシア語が書かれてあった。
高知で身かけるなんて珍しい。
きっと、チャーター便だろう。

着陸し、ターミナルへ向かい地上滑走中、全日空機の着陸を待つロシア機が見えた。
ジェット機は通常、翼の先端部分の方が翼の根元の部分より高くなるように胴体にくっついている。
だが、ロシア機は翼の先端部分の方がほんの少しだが翼の根元より低い。
いつも感じるのだが、不思議な形だ。

ランプ・インしてお客さんが降機中、ゴーッ!! とものすごく大きな音が後方から聞こえた。
窓の外に、さきほどのロシア機が離陸していく姿が見えた。



2001.09.19

高知 → 大阪 の初便の操縦を担当した。
機体の外を回りながら外部点検をする。
んっ?
あれは何だ?
滑らかなはずの機体表面に何かが生えているのか?
塗装が剥げているのか?
翼の上の部分で、かろうじて下から少し端だけが見える。
気になる。
近づいてみるとカメ虫だった。
なーんだ。
あいつ触ると臭いんだよなぁ・・・・。
んっ?
この白い絵の具みたいなのは何だ?
飛行機の大きなタイヤの上に、生乾きで光った練り物のようなものがある。
んーー。
おぁー、これは鳥の糞だぁー!
かなり大きな鳥がタイヤの上に座り、ふんばったような感じでついている。
危ない、危ない。
指先でふき取りそうになってしまったではないか。
離着陸時に鳥が飛行機にぶつかるのを防ぐために、いつも鳥を追い払っているから、
怒って飛行機に糞ひっかけたのかな?

出発まで数分、時間があった。
10月号の 「VERY」(女性雑誌)をパラパラめくりながら、面白いジュエリーがないか探していた。
あれっ?!
この人知ってる・・・・けど、どこで見たかなぁ?
女優さんか誰かだろう、きっと。
俳優、女優のたぐいを全然知らない私。
パラパラパラ。
するとそこへ客室乗務員の一人が歩み寄ってきた。
もう辞めちゃった私の同期、VERY に載ってるの知ってました?
そうか、やっぱり。
どうりで知った顔だと思ったわけだ。

「すっごいなぁ。 きっと、モデルさんみたいにきれいだから載るんだろうなぁ。」
そんなことないですよ。 私だって高校時代、Can Can に載ったんですよ♪
 もちろん今より ○○kg 細くて ××kg のときですけどぉー。

なんで、そんなこと自分から言うんだぁぁぁぁぁああーー!!
フォローが出来ないじぁないかぁぁぁぁああーー!!
そこへ整備さんが差しこんだ。
うちの○○キャプテン、コーパイでYSに乗務してた頃、『独身貴族』みたいなテレビ特集に出てましたよ♪
へぇ〜、あのキャプテンが?!
私もその番組、見てみたかったなぁ・・・・・。



2001.09.22

松山 → 千歳(237便)
中間高度は揺れる、という情報のもと、37,000ft で計画した。
近畿を上昇中、確かに 35,500ft 付近まで揺れが続き、FL370 で正解だった。

中部地方の上空を飛行中、黒部ダムの付近にいる飛行機が 37,000ft への上昇を要求していた。
その飛行機の飛行高度は 33,000ft。
きっと揺れたに違いない。
管制官は、近くに 37,000ft で飛行中の飛行機がいるため、その飛行機の要求を却下した。
えっ?
ひょっとして私達が邪魔してるの?
ごめーん・・・・・。
でも仕方ない。
高度選定は早いもの順だから。

新潟の上空に来たとき、計器画面上に TCAS が機影を映しだした。
我々の真下、4,000ft 下、つまり 33,000ft に飛行機がいる!
これってもしかして、さっきの飛行機?
いつの間に、コソーッと忍び寄って来てたんだぁ?
気がつかなかった。
A320より遅い飛行機なんてそうはいない。
多分抜かれるんだろうなぁ。
TCAS を見ていると、やはりジリジリと私達を引き離しにかかっているようだ。
おっ、見えたぞ。
やっぱりジャンボだ。
あれは全日空だな。

しばらくしてその飛行機らしき無線の声が聞こえた。 All Nippon 131 だ。
すぐにタイムテーブルをチェック。
関空 → 千歳 のジャンボだ!
こりゃぁ、かなわねーや。 キャプテンもすぐ減速。
あいつ、きっとマック0.82で飛んでるんだろうな。」 と言いながら、
それまで0.79で飛んでいた我々は0.76に減速した。
彼らの到着は定刻で11:15。
私達は11:35。
先に行かせてあげないと可愛そうだ。
秋田の上空につく頃までに、10マイル(18km)もの差がついていた。
いくらジャンボが速いからって、こんなに短時間で、これだけの差をつけらるかなぁ・・・・?
キャプテンも同感のようだ。
きっと、FL370 より FL330 の方が追い風が強いんだろう。
青森の上空では既にその差20マイル(36km)。
ある程度の管制官間隔は必要であり、接近しすぎていると後続機は遠回りさせられたり、減速させられたりする。
だが、20マイル以上離れる必要はない。

すると、131便は0.82から0.78へ減速するように管制官に指示された。
私達はそれを聞き0.74まで減速。
その後、131便はジグザグ飛行させられたため、私達との距離が次第に縮まっていった。
私達の後ろの飛行機もどんどん私達に接近し、減速の指示が出された。
千歳がこの時間帯に、しかも天気が良いのに、こんなに混むはずないよな?
どうやら一番先頭の飛行機がムチャクチャ遅いようだ。
無線交信中に社名を聞き納得。
ああ、プロペラ機か・・・・・?

千歳へ向かって降下開始したときに風を見ていると、予想通り 33,000ft が最も速く、
追い風にして約時速150km程度、FL370 は追い風時速90km程度。
東北でジャンボに大きく引き離されたが、追い風で時速60kmもの差があれば当然だろう。

結局予定していたより5分も長く飛ぶ羽目になり、定刻に到着できなかった。
千歳空港に着陸後、地上滑走していると原因となった会社の飛行機が見えた。
あれっ?
ジェット機じゃん!
なんであんなにちんたら飛んでたんだぁ〜〜?



2001.09.23

羽田−中標津、羽田−大館能代
関東から北日本にかけて全く雲のない快晴!
こんな日はとても気持ちが良い。
いつもなら高い高度(30,000ft)以上で飛行するルートではあったが、高高度の気流は悪く、
終日 25,000ft 付近の飛行だった。
こんな日はいつもより大量に燃料を燃やしてしまい効率は悪いのだが、体には優しい。
同じ時間勤務しても疲れにくいのでラッキーだ。

中標津から出発時、乗客の搭乗が完了したことを告げるため、客室乗務員(CA)がいつものようにコックピットに入ってきた。
アラブ系のお客様が1名いらっしゃいます。 それと何名か外国人の方が・・・・。
それだけで彼女の言わんとすることが分かった。
アメリカでテロがあったため、アラブ系というとビクッとしてしまう。
キャプテンは平然としている。
私も平静を繕う。 

まさかテロじゃないよな?
アメリカで乗っ取られたのはB767でA320ではない。
きっと大丈夫だ。
それに中標津で乗って、どこに突っ込もうと言うのだ?
近くの米軍基地といったら羽田より遠い横田しかない。
彼らは燃料満タンでハイジャックするはずだから、関係ないはずだ。
色々考えながらテレビで何度も見た映像が走馬灯のように駈けめぐり、とてつもなく不安になる気持ちを抑えた。
このまま人生が終わったとして・・・・・今までに何かやり残したことはないだろうか?

離陸してすぐ、青々とした大きな牧場に白と黒の牛達が寝そべっているのが見えた。
その光景にちょっとだけホッとした。
心配しても何も出来ることはない。
忘れよう・・・・・。

上空でCAが飲み物を持ってきてくれた。
先ほどのアラブ系のお客様、T−シャツを着た日本語のしゃべれるナイス・ガイでした。
良かったぁ。 胸をなでおろした。

アラブ人、と聞いただけで、テロかな?と思ってしまう自分。
これは立派な人種差別のような気がする。
ほぼ100%全く関係のない人なのに、肌の色が同じだからという理由で、
ひょっとしてこの人は?、と考えることは間違っている。
人として、そんな風に感じてはいけない。
頭では分かっているのだが、心が「怖い」と感じてしまう。
そんな大人気ない、出来ていない自分が情けなかった。

羽田空港を大館能代に向けて出発する前、宇部空港にて爆弾による爆破予告の電話が入ったようだった。
結局、幸い何事も無かったので、米同時テロに触発された悪質ないたずらと思われた。
世の中には信じられないことをする人がいるものだ。
腹が立つ、という気持ちを通り越して、本当に情けない。

過去2年間で何回も大館能代空港には行ったが、いつも雲に覆われており、
決して遠くから空港を視認することがなかった。
それが今日は快晴で雲一つなかったため、秋田より手前から山々に囲まれた飛行場が見えた!
それだけのことなのに、何故かとても嬉しかった。



2001.09.24

羽田 → 石見 の初便。
飛行機に乗ると客室乗務員(CA)から昨日までの客室の状況のレポートを受ける。
例えばコーヒー・メーカーの調子が良くない、とか、シートのテーブルを固定する器具が一つはずれている、とかだ。
今日の報告はちょっとビックリ。
後方にゴキブリの赤ちゃんが30匹発生したのだとか。
どうやって数えたのだろう?
そしてバルサンをやったので駆除を終了との報告だった。

昨日同様、雲一つない良い天気♪
石見空港のすぐ近くにある丘の上の公園にはたくさんの見物人が集まっていた。
ゴザをひいてピクニックしている人もいるようだった。
今日の勤務は 東京 → 石見 → 東京 → 石見 → 伊丹(575、576、577、180便)
575便で到着してすぐに飛行機が壊れ、ずっと直らず、180便の頃に修理が完了すれば、
今日一日あの丘の上でお昼ねが出来るのになぁ・・・・、などと考えたような、考えなかったような。

石見を離陸し、羽田へは 33,000ft で帰った。
上空を飛行中、コックピットのドアのすぐ向こうで、シューッっという聞きなれない音がした。
何だろう? と思ったものの、そのことはすぐ忘れてしまった。

しばらくしてCAが飲み物をコックピットに持ってきてくれた。
実は・・・・、客室前方にゴキが2匹出たんですゥ!! もうビックリでした。
 そしたら、コックピットのドアと床の隙間からコックピットに入ろうとして。 それで殺虫剤まきました。

なるほど、さっきのシューッはその音だったのねん♪
「で、捕まったの? それともコックピットに入ったの?」
どうやらコックピットには入らなかったが、見失ったようだった。
CA達はみんな怖くて、ゴキが壁を這っているのを見た瞬間、飛びのいたそうな。
可愛そうに。
でも見てみたかったなぁ、そのビックリした表情♪




2001.09.25

友人のMaroji 夫妻が訪ねて来てくれた。
富山の実家から東京へ車で帰る途中、うちに寄ると以前連絡があって、
すっげぇー遠回りじゃーん、とビックリしたが、本当にやってのけてしまった・・・・・。
Maroji さんは、元トレーラーの運転手、現在は都内の某バス会社の運転手をしながら
オリジナル・ジュエリーを作っている。
私と全く同じことをしているんだなぁ、ととっても親近感を覚えてしまう。(運転手+ジュエリー)
さらに、濃い〜い感じの性格、人格が似すぎている。 さぞ奥様は苦労していることでしょう。(うちがそうだから)
東京ステイのとき、ご自宅に招かれて何度か遊びに行ったとき、奥様に手作りパンプキン・パンをお土産に頂いた。
今回はうちでごちそうするぜェ〜。

とは言うものの、私にできることは少ない。
関西に来て始めて「お好み焼き」を食べ、その作り方を自分流にアレンジ(より手抜き)し、
過去に2回程作ったお好み焼きを、妻はおいしいと言ってくれる。
ならば、お好み焼きを作るぞォー! と最初っからメニューは決まっていたのだった。
後は妻得意のスーパー手抜き「タコマリネ」と、超簡単「鶏肉の三杯酢ソースかけ」、
「電子レンジ95%チーズケーキ」を出せば完璧なホームパーテーが出来るぞゃーーー。

Maroji 奥方がタコのマリネのタコをどかしながらタマネギばかり先に食べていたのを見て(見ぬふりをしつつ)、
ひょっとしてタコが嫌いなのかなぁ〜?と不安に思ったが、後でメールで確認したところ、
好きなものは後から食べる習性だとか。
私と同じ・・・・・。
私のお好み焼きも好評だったし、その他の料理もおいしかったようでホッとした。

Maroji 氏に今まで作ってきた作品や、作業部屋を見せた。
さらに飛行機大好きの彼に飛行機のマニュアル類を見せたところ、こっちにより興味があったようだった。
なんでこんなもんが面白いんだぁ〜〜〜〜。
ウゥ〜、代わりに勉強してくれェ〜。

帰る前に伊丹空港32Lエンドへ連れて行ってあげた。
15〜16時頃で着陸機が少なかったのが残念だった。
特にジャンボとトリプルが降りてこなかったのが悔しかった。
見せてあげたかった、その迫力。
結局、MDが2機、A320が2機、B767が1機。
最初奥方がビデオを回していたが、望遠にすると画面の外に出てしまいがち。
そこで、一応元ビデオカメラマンだった私が撮影を引きうけた。
さすがにマックス望遠にすると手ブレしてしまう。
ちゃんと撮れたかなぁ?

朝5時に富山を出て、11時に伊丹へ到着。
16時に伊丹を出発して23:30に東京に到着したようだった。
さすがにプロの運転手。
よくそれだけの距離を一日に移動する気力があるなぁ・・・・
本当にお疲れ様でした!



2001.09.27

伊丹から松山への便乗(DH)には、JAC(日本エアコミューター)のYS-11を利用している。
カウンターでチェック・インすると、GHさんが250円の返金をしてくれた。
へっ、何で?
航空券は会社が購入するのだが、何らかの理由で多く支払ってしまったようだ。
さてさて、困った。
お金を受け取ってこんなに困るのもめずらしい。

会社が購入したチケットで返金された以上、会社に返すのが道理だが、たったの250円を誰に返すのだろうか?
お金を貰いすぎて会社にお金を返す、なんていうことは日常ほとんどないので、どこに持っていくのかも分からない。
また、立ち上がって3歩歩くと忘れる私なので、250円を受け取った事実を忘れてしまう可能性が大きい。
会社はまとめてチケットを購入しているはずなので、毎日2名の乗員がJACで移動しているはずで、
全員が250円を受け取り、全員が払い忘れる、という可能性は少ないはず。
私だけ払い忘れると横領になってしまうのだろうか?
う〜ん、困った・・・・・・。

そんなことを考えながらフライトバッグとステイバッグを両手に持って、手荷物を預ける場所に移動していた私。
何気なく左手の出発ゲートへの階段を見ると、
若い女性が大きなカバンを片手に持って、重そうにゆっくりバランスをとりながら降りてきた。
その女性のお子さんらしい小さな女の子が、母親より先に一人で階段を降りていた。
小さな足には階段の1段が大きすぎるようで、何となく不安定な足取りがとても気になった。
するとっ、女の子はバランスを崩し、横に倒れた!
あっ、と思ったが両手が塞がっている私は立ちすくんでしまった。
次の瞬間、階段を横になった状態で転げ落ちた!
ア゛ーッ!!!
お母さんは悲鳴を上げたが、大きなカバンを階段に置くこともできず、
ゆっくりと、しかし必死に階段を降りながら女の子を追った。
幸い5段ほど落ちたところで止まり、その間頭を打ったように私には見えなかった。
警備が厳しくなっており空港内には警察官があちこちにいる。
近くにいた2名の警察官がすぐに駆け寄った。
女の子は激しく泣いていたが、どうやら痛いだけでケガはしていないようだったのでホッとした。
お母さんは泣きじゃくる女の子を抱いたまま、立ちすくんでいた。
不幸中の幸い。
良かった、良かった。



2001.09.28

私はGパンを短く切ったものが好きだ。
これをちまたでは「G短パン」と言うのだろうか?
ユニクロで売っているコットンの短パンもはくが、暑がりの私にとってヒザの少し上まである短パンは長すぎる。
かといって、あれを切って短くしてはくと妙にかっこ悪い。
それでGパンをうんと短く切って股上8cm以下にしてはいているのだ。
妻には「誰もそんなに短くしてはいているひとがいない。」とかなり不評だが、私が好きだからはいている。
とくに仕事で泊まりのとき、夏はいつでも、10月に入ってもこの短いG短パンをはくつもりだ。



あるとき、妻がテレビを見ているとスマップの番組が目に入ったらしい。
そこで、中居君がコントの中で「G短パン、みんなではけば恥ずかしくない♪」と歌っていたとのこと。
このとき初めて「G短パン」という言葉を知り、今の時代、ひょっとして恥ずかしいものなのだろうか?という考えが芽生えた。
「だから言ったやん。 短すぎるし、おかしいよ。」と妻。
それでも頑固な私は自分の服装のセンスを曲げるつもりはない。

そういえば、ステイ先で町を歩いていると、突き刺さるような視線を感じることがある?ような気がしていたのだが、
あれは気のせいではなかったのだろうか?
てっきりG短パンをはく自分がかっこ良すぎて、注目の的になっているのか?と勘違い?

朝、4時に目が覚めてしまい、松山 → 関空 → 女満別 → 関空 → 高知 と長〜い一日を終えて、高知ステイのパターン。
あ〜、疲れたぁ〜、と思いながら、夕方、100円ショップのダイソーに行った帰り道のこと。
自転車にまたがった若い男2人のうちの一人が、もう一人の肩を突っつきながら言った。
オイオイ、あれなんだ? G短パンだぜェー。
周りには私以外にG短パンなるものをはいているひとはいない。
きっと私のことだ。
それにしても失礼な言い方をするなぁ・・・・。
まっ、いっか。
無視、無視。

しばらく行くと信号があった。
そこで2人組みは私に追いつき、振り返った。
そして言った。
ウワァー、ほんとだ。 あいつG短パンはいてるぜー。」 と薄笑いを浮かべて自転車で走り去った。
なんだぁー、貴様らぁー!
そんな言い方するなぁーーーー!!!
例え流行遅れだろうと、かっこ悪かろうと、見て見ぬ振りをするのがエチケットだろうがぁー!
と追いかけていって言ってやろうかと思ったが、大人気ないので止めた。

女性だってミニスカをはくことが好きなひともいるだろうし、
ミニスカをはけるひとは自分の脚線美に自信のあるひとが多いことだろう。
男が超短い短パンをはくにもそれなりのマナーがあると思う。
私は自分の足の形が気に入っている。(スネ毛、ボーボー♪)
中高、大学と自転車通学をし、スクワットできたえた太ももは縦に割れたスジが見えるし、
ふくらはぎだって形よく線がでるようにトレーニングしている。
機会があれば日焼けして少しで小麦色になるように努力もしている。
他人に見られても恥ずかしくないように、他人に見せても失礼でないようにしているつもりだぁあーー!!。

しかもなぁ、これはそんじょそこらの「G短パン」とは違うんだぞォー!
いっかー、そこのオマエ良〜く聞けェ〜。
渋谷の道端で1500円で売ってる Levis や Lee の古着でもなければ、
ユニクロで買おうと思ってたジーンズが土曜に行ってみたらたまたま1900円に値引きしてて、
ラッキー♪と思って買ったものでもなーい!
はたまた「服のマルトミ」(大阪に多い安い服を売る店)の店の外に時々釣るしてある、
1本990円の安物ジーンズでもないんだぁぁぁぁあああああーーーー!(これを私は2本持っている)
たまたま見た外国の雑誌に載ってたG短パンがむちゃくちゃかっこよくって、おんなじものを探してみたけどなくって、
ジーンズ専門店を何軒も回って、デパートも回って、やっと見つけた新品の8000円もした Levis のジーンズをなぁ、
もったいないなぁ〜、と思いながらも泣く泣くはさみでちょんぎったんだぞーーー!!!

こんなちっちゃな、つまらない事に153%怒って目くじら立てる自分に、オヤジを感じぜずにはいられなかった一日だった。
もっと若いと思ってたんだけどなぁ・・・・・
私もやっぱりオッサンぜよ♪



2001.09.29

昨晩はテレビで激闘大家族スペシャル「大都会の1男6女・愛は貧乏を超えた」
を19:00から見ながら買ってきた食材を食べていた。
3割引の298円の弁当と納豆50g入りを3パック138円、それに通常価格248円の冷凍野菜を198円でゲット。
消費税込みでしめて571円。(冷凍野菜は)
今朝は5:10に起きる予定だったので、就寝は21:00に設定していた。
何か他に見たい番組はないよなぁー・・・・、リーサル・ウェポン4は録画するようにうちに電話して頼んだし、と・・・・・。
そして21:00にはベットに入った。

昨晩はひもじかったが、今朝は朝食がホテルでのバイキング♪
めっちゃバイキングに弱い私。
お皿に取りたいだけとって、バクバク食い漁る。
あとでおかわりもしよーっと♪
隣のテーブルにはANAの乗員が座っていた。
何かの話をしている。
なに、なに・・・・?
自衛隊を派遣する件について、なんか難しーことをキャプテンが話して、コーパイが黙々と聞いている感じだぞ。
朝から随分とヘビーな話をする人だなぁー。
それからっ、と・・・・・。
餃子を○○杯?
カレーを6.7kg?
なにー?
皿を回しながらかまずにどんどん飲み込むー?
えっ?
プリンス小林ー?
それってTVチャンピオンの大食い選手権のことじゃないのかぁー?
先週見たけど、途中で終わってたよな?
あの時はカレーなんか食ってなかったぞ?
今週続きを見ようと思ってたけど、いつ見たんだ?
昨日か?
イヤッ、そんなわけない。
だって新聞の番組欄チェックしたけど、19:30〜21:00にTVチャンピオンなかったもん。
おっかしーなぁー。

しばらくしてキャプテンが来た。
「おはようございまーす♪」
キャプテンは 6:10 に食事に来たのだが、私はいつもより早く 6:00 から食事に来ていた。
いっぱい食べ物を取ってきているのを見られるのが恥ずかしい。
随分早いねぇ。 なんでこんな早くきたの?
「いや・・・・、実は唇の内側思いっきり噛んでしまって、張れあがってるから食べるのが遅いんですよ。」
いかん、笑われてしまった。
「ねぇ、○○さん、TVチャンピオンって知ってます?」
あー知ってるよ。 昨日やってたよな。
「え゛え゛〜〜!! 本当ですかーー!!」 とうろたえ、落ち込む私。
「だって19:30からやってなかったじゃないですかー。 僕、テレビ欄、チャックしましたけど。」
あー、昨日は21:00からだったもんな。
ゲェーー、マジーーー!!??
「キャプテン見たんですか?」
いやっ、違う番組見てた。 大食い選手権はうちで録画してるはずなんだな。
 エアロバイクこぐ時に見ようと思って取っておくんだ。
 バイクこいでて見るものないと飽きちゃって、すぐ止めたくなっちゃくからさぁ。

「もし家に帰ってビデオ撮ってたら、それ後で見せてもらえますぅ?」
ああ、いいよー。

それにしてもまいった、まさか時間を変更して放送しているとは!
32才にもなって「大食い選手権」を見てるのは自分ぐらいかと思っていたが、
うちのキャプテンもANAの乗員さんも見てるんだぁー。
親近感を覚え、少し嬉しくなってしまった。

空港に到着。
全日空の乗員さんに、誰が優勝したか聞いてみよう!
でも、知らないひとにそんなこと聞くのも変だよなぁ。
なんて話し掛けようかなぁ・・・・・。
とにかくディスパッチで時間があるはずだから、その時に声を掛けよう。
と、階段を上っていると、ANAの乗員さん達が降りてきて、すっとすれちがった。
あっちゃー、話する時間全然なかったなぁ。
キャプテン曰く、「誰が優勝したか聞かない方が面白いでしょ♪

関空からの帰りは尼崎行きのリムジンバスに乗る。
バス停に並んで日経新聞を読んでいると、前のお客さんが話し掛けてきた。
ああ、新聞買うの忘れた。 向こうに行ってると状況が全くわからん。 なんか変わったことありますか?。
「どちらに行ってらっしゃったんですか?」
この男性、ウズベキスタンに行ったのだが、今回のテロがらみの米軍の報復措置により、
トルクメニスタンには入れなかった、と嘆いていた。
1週間前に行った人達は入れたのに、彼らのグループはダメだったようだ。
どうも、刻一刻と状況は悪化しているとのことだった。
戦争なんて、バカなことが起こりませんように!